10代から高齢者まで、年齢やライフスタイルに応じてそれぞれおすすめしたいワクチンがございます。特に50歳を超えてきたら、より一層必要性が高まりますので、一度ご相談ください。
思春期・青年期:思春期以降にかかると重症化しやすい病気
子育て世代:赤ちゃんや妊婦が重症になりやすい病気
現役世代:免疫力低下でかかりやすくなる病気
高齢世代:命や健康、生活の質に関わる病気
大人の予防接種
ワクチンは“子どもが打つもの”など、自分にはあまり関係ないものと思っておられませんか?当院では、大人のみなさんにも病気から守る大切な方法のひとつとして、予防接種をおすすめしています。年齢に応じて適切なものだけでなく、持病や内服薬、お仕事の内容などの生活背景に合わせて、その方の状況によって最も適しているワクチンについてお話し、納得できるようサポートいたします。福知山市での補助が受けられるものもありますので、最適な接種のタイミングや、優先順位についても個別に助言いたします。
大人の方には日常生活の中でも接種が望ましいものに加え、海外出張・旅行・留学などに伴う必要な予防接種を各種実施しております。ほとんどのワクチンの相談をさせていただきますので、お気軽にお声がけください。
10代から高齢者まで、年齢やライフスタイルに応じてそれぞれおすすめしたいワクチンがございます。特に50歳を超えてきたら、より一層必要性が高まりますので、一度ご相談ください。
思春期・青年期:思春期以降にかかると重症化しやすい病気
子育て世代:赤ちゃんや妊婦が重症になりやすい病気
現役世代:免疫力低下でかかりやすくなる病気
高齢世代:命や健康、生活の質に関わる病気
破傷風は1968年から定期接種となったため、50代以上のほとんどの方がワクチンを受けておられません。50歳以上の方は、破傷風ワクチンがおすすめです。
40代以下の方は子どもの頃に接種を受けていますが、10年ほどで効果が減弱してくることが知られています。そのため、40歳以降は、10年に1回の追加接種がおすすめです。
小さな怪我の多い大工さんや農業の方、災害地のボランティアに参加される方には、特に接種をおすすめします。
帯状疱疹は、子どもの頃に水痘(みずぼうそう)にかかった後に体の中に残る水痘帯状疱疹ウイルスが、再び活性化して起こる病気です。加齢や疲労などによって免疫力が低下することで発症します。はじめはピリピリとした痛みであったり、赤い皮疹がたくさん出現します。皮疹は一定の期間で良くなりますが、皮膚がキレイになった後も、痛みが長期間持続することがあります。帯状疱疹は80歳までに約3人に1人が発症すると言われているとても多い病気であり、大人で最もおすすめしたいワクチンのうちの一つです。
福知山市が、2024年4月からワクチン接種の助成を開始しています。窓口負担が大きく減りますので、50歳以上の方はこの機会に接種をお勧めいたします。(当院は福知山市の助成事業を行なっております)
帯状疱疹ワクチン予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、たとえ発症しても症状が軽くすむという報告があります。
帯状疱疹ワクチンには下記の2種類があります。多くの方にはシングリックスという帯状疱疹専用の不活化ワクチンをお勧めしていますが、副反応(特に接種部位の痛み)が比較的強く出ることが指摘されています。効果や副反応についてご理解いただいた上で、ご自身にあったワクチンをご選択ください。
ワクチン名 | 乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン) | 乾燥組換え帯状疱疹ワクチン (シングリックス) |
---|---|---|
種類 | 生ワクチン | 不活化ワクチン |
対象 | 50歳以上(妊娠中や、抗がん剤やステロイド内服中の方は接種不可) | 50歳以上または状疱帯疹に罹患するリスクが高いと考えられる 18歳以上の者 |
接種回数 | 1回 | 2回 (1回目の接種から2~6か月後までに2回目を接種) |
接種方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
発症予防効果 | 50~59歳 69.8% 60歳以上 3.12年間で51.3% |
50歳以上 97.2% 70歳以上 89.8% |
効果持続時間 | 5年程度 | 10年程度 |
帯状疱疹後神経 痛抑制効果 |
60歳以上 3.12年間で66.5% | 50歳以上 100% 70歳以上 85.5% |
当院の費用 | 1回10,600円(税抜) | 1回20,000円(税抜) |
福知山市の助成額※ | 1回4,000円(1回まで) | 1回10,000円(2回まで) |
※助成対象者
接種日時点で福知山市に住所を有し、以下のいずれかに該当する方
(令和6年3月31日までにシングリックス筋注用のワクチンを1回目を接種され、令和6年4月1日以降に2回目を接種された場合は、2回目の接種分のみ(10,000円)助成となります。)
助成事業対象接種期間
令和6年4月1日から令和7年3月31日まで
予防接種を受けていただく流れ
ご不明な点やご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
肺炎は日本人の死因の第3位です。加齢とともに免疫力が低下し、肺炎球菌による肺炎にかかりやすくなります。標準的には65歳以上の方に推奨されてきましたが、糖尿病、心疾患、喘息などの呼吸器疾患がある方、免疫抑制状態にある方は、特に接種が望ましいと言われています。
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症とともに、入院や命に関わる重症化リスクが高い病気のため、ワクチンで肺炎を予防しておくことをおすすめします。
肺炎球菌ワクチンは肺炎球菌による感染症に対して、すべての肺炎などを防げるわけではありせんが、有効性・安全性が確認されている以下のワクチンがあります。
現在、日本では下記の3種類の肺炎球菌ワクチンの使用が可能です。バクニュバンスは2022年9月に日本で承認された、3種類の中で最も新しいワクチンです。
ニューモバックスNP (全年齢対象・一部の方に福知山市の助成事業あり) |
8,500円(税抜) |
---|---|
プレベナー13 (全年齢対象・1回の接種で終生免疫獲得) |
12,000円(税抜) |
バクニュバンス (全年齢対象・1回の接種で終生免疫獲得) |
12,000円(税抜) |
ニューモバックスは、23種類の血清型に対応しており、定期接種(65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳)または任意接種が可能です。5年経つと効果が弱まることが知られています。2回目以降の接種は副反応が強く出る可能性があり、5年間は空けることをお勧めしています。
プレベナー13は、13種類の血清型に対応した肺炎球菌結合型ワクチンで、任意接種が可能です。ニューモバックスと異なり、プレベナー13は一度接種すれば身体に免疫記憶がつくので、1回の接種で接種が完了となります。
バクニュバンスは3種類の中で最も新しいワクチンで、プレベナー13より2種類の血清型が追加された15種類の肺炎球菌結合型ワクチンです。免疫学的にはバクニュバンスはプレベナー13よりも高い予防効果があるとされ、実際、バクニュバンスでカバーされる原因菌は、2018~20年の65歳以上の肺炎球菌性肺炎の原因菌全体の43.3%を占めるといわれています。バクニュバンスもプレベナー13と同様に任意接種が可能で、一度接種すれば身体に免疫記憶がつくので、1回の接種で接種が完了となります。
1.ニューモバックスを接種し、1年以上経過してプレベナーまたはバクニュバンスを接種。その後、1~4年以内にニューモバックスを再接種(ニューモバックスの接種間隔は5年以上)
2.ニューモバックスを接種し、5年以上経過してニューモバックスを再接種。
3.プレベナーまたはバクニュバンスを接種。その後、1~4年以内にニューモバックスを接種。
1.前回接種から5年以上経過してニューモバックスを再接種
2.前回接種から1年以上経過してプレベナーまたはバクニュバンスを接種。その後、1~4年以内にニューモバックスを再接種(ニューモバックスの接種間隔は5年以上)。
▶参考文献・サイト
・日本呼吸器学会 感染症・結核学術部会ワクチンWG/日本感染症学会ワクチン委員会/日本ワクチン学会・合同委員会
・65歳以上の成人に対する肺炎球菌ワクチン接種に関する考え方(第4版2023年3月24日)
・肺炎球菌感染症(高齢者)(厚生労働省)
・肺炎球菌感染症(小児)(厚生労働省)
・小児用肺炎球菌ワクチンの変更に関するQ&A(厚生労働省)
発熱や咳などの呼吸器症状が見られますが、頭痛や節々の痛み、倦怠感など全身に症状が広がります。気管支炎や肺炎などの合併症や、脳症を起こして重症化することも知られています。学校では出席停止のルールがありますし、会社によっても出勤停止の対応を取られているところも多く存在します。
みなさんにおすすめしていますが、特に接種が必要なのは妊婦さん(お腹の中の赤ちゃんにも効果あり)、喘息などの呼吸器疾患がある方、そしてご高齢の方です。
毎年秋には忘れずに接種して欲しいですし、肺炎球菌ワクチンが必要な方は一緒に接種されると安心です。
2019年末より世界中に感染が拡大した病気で、全世界で多くの方が感染し、亡くなっています。発熱や咳などの呼吸器症状が多いですが、味覚や嗅覚障害、疲労感、記憶障害や集中力の低下などの後遺症が残ることも知られています。
ワクチンの予防効果は高く、感染者数や重症者数を減らすことが証明されてきました。
ニュースやSNSでさまざまな情報が拡散されてきましたが、ご自身にとっての安心となるようご不安なことがあれば何でもご相談ください。
海外には日本とは異なる感染症の流行があり、事前にワクチン接種をすることでその感染を防ぐことができます。また、渡航先(国)、滞在期間、渡航目的(仕事、留学、観光など)によって接種が義務付けられているワクチンもありますので、事前に確認しておくと安心につながります。海外渡航前のワクチン接種(トラベラーズワクチン)については、厚生労働省検疫(FORTH)に詳細な情報がありますのでご参考になると思います。
海外で感染症など予期せぬ病気にかかってしまうと、日本のように保険が適用されず、経済的な負担が大きくなります。予防接種などの可能な対策は事前に行っておくことが望ましいと考えます。
当院では予防接種のほか海外赴任・留学のための健康診断や各種書類も作成いたします。
ワクチンは基本的には予約をお願いしています。計画的に接種することで、安全かつ効果的な予防策となりますので、余裕をもってご相談ください。